【Episode86】6歳3ヶ月 サンタさんへのお願い

ほとんどのクラスメイトが補助付き自転車を卒業したというのに、息子は補助付き自転車をヤンキーにようにブヒブヒいわして乗り回していたんだけど、クラスメイトに補助付きを指摘されて笑われちゃったものだから、ようやくお尻に火がついたみたい。連休に九州にやってくる夫に特訓をお任せしようと思っていたのに、帰って来れなくなってしまったので、鬼の母がいざ 出陣。ところが、練習中も偶然クラスメイトに遭遇して、「えっ?○○(息子の名前)まだ自転車に乗れないの?」なんて驚かれたというか、笑われちゃったものだから、「絶対乗れるようになって、連休明けに汚名返上だっ!」って息子の鼻息が荒くなってしまい、私が休憩することすら許してくれなかった。今回は息子が鬼。息子が運転する自転車の後方を必死で支えながら激走する私。「お母さん もっと早く走って」と叱咤激励する息子でした。後でママ友に聞いたんだけど、自転車を漕ぎ始める時(最初にペダルを踏む時)に1番バランスを崩すので、少し下り坂で練習すると良いのだそう。ただ息子は、補助付き自転車に乗っている際、スピードが出ると、補助の車輪が宙に浮いた状態で運転できていたので、補助を外しても、漕ぎ始めのバランスの取り方のコツさえ掴むと、あとはスルスルと上達、特訓を始めて1時間も経たないうちに、自転車に乗れるようになっていた。こんなことなら、さっさと練習して自転車に乗れるようになっておけば、クラスメイトに笑われて拗ねることもなかっただろうに・・・。ホントに息子は何事もお尻に火が付かないと取りかかろうとしないから、周りがハラハラしちゃうんだよね。それは夫も同じ。「明日やれることは、今日やらない!」が夫と息子の座右の銘なんだもん。そんなふたりに対して、私の座右の銘は「その日できることは、その日のうちにやっておけ!」だから、夫と息子を見ているとイライラ、ハラハラしちゃうことも多くて、精神衛生上とっても辛い。ほとんど私がワンオペで息子を育てたと言っても過言ではないのに、どうして息子の性格はこんなにも夫に似ているのかなぁ?
自分ではかなりきっちりした性格だと思うんだけど、夫や息子から見ると、私は抜けているところがかなり多くて、いろんなところに不安を感じるみたい。ていうか、夫も息子も私のことを信じてないのよね。お尻に火がつかないとやらない夫と息子だけど、やる時はきっちりやる。片や私は、その日できることは、翌日やることを前倒ししてでもやるんだけど、根っからの大雑把人間だから、何をやるにしても詰めが甘い。例えば、夫も息子も麺を茹でる時はパッケージに書かれた茹で時間の目安を確認して、タイマーできっちりと計るのに対し、私は茹で時間の目安も確認しない。チュルチュルと1本食べてみて、茹で加減を確認するんだけど、面倒な時はそれすらもすっ飛ばす。あまりに忙しくって、大晦日の年越し蕎麦の茹で加減を確認することすらせずに、生で出してしまったことがあったんだけど、一口食べて「お母さん、これなんかおかしいよ」と言った息子に、「大丈夫。死ぬことはないから」と言い返してしまうくらい大雑把。その時は、「こんな年越し蕎麦で年を越せない!」とご立腹した夫が、自らもう一回作り直しくれて、美味しい年越し蕎麦をいただくことができたんだけど、それ以来、どうも息子は母の料理を信じてない様子。中までちゃんと火が通っているか、賞味期限・消費期限を過ぎていないか等、きっちり確認するようになった。なんだか、夫と息子のふたりといると、自分の自己肯定感がダダ下がりなのがよくわかる。
このクリスマスプレゼントの件も、私の大雑把なところがモロに出てしまった。クリスマスまで息子に見つからないようにと押し入れに入れておいたんだけど、そのことをすっかり忘れて、干した布団を取り込む際に、押し入れの側にいた息子に「押し入れの戸を開けてくださ〜い」とお願いしてしまったのよね。「お母さん なんか押し入れの中に“メリークリスマス”って書いてある袋があって、バットが入っとうみたいよ」と息子が言って初めて、押し入れにプレゼントを隠していたことを思い出した。これじゃ、リスがいろんなところにエサを隠して忘れてしまうのと同じじゃない。「私の脳みそ=リスの脳みそ」ってことだな。しかも、自分の不始末の始末の仕方まで大雑把。こんな時に気の利いた対応ができないのは自分でも嫌になっちゃう。ベランダから押入れに走って行き、押入れの戸を閉めながら、それでも覗き込もうとする息子に「これ以上見たら死んでしまうよっ!」と大人が使う言葉とは到底思えないほどトンチンカンな言葉で返すしかできなかった。私のすごい剣幕に圧倒された息子は、それ以上プレゼントについてひと言も触れてこなかったけど、敏感に何かを感じとったのは確か。これね、今振り返っても、自分の対応が恥ずかしいよ。息子がGrade4くらいの時に、「僕はお父さんを超えたい」と言ったのが中学受験のきっかけ。それを聞いた私は「お父さん超えたいって言うけど、その前にお母さんを超える方が先なんじゃないの?」と尋ねると、「うん!僕はKindergartenの時にお母さんを超えた」と言ったんだけど、その通りだよキミ。名言だね。このクリスマスプレゼント事件があったGrade1の時には、確実にキミは母を超えてたよ。