【Episode70】5歳7ヶ月 リーダーになりたい!

Student councilって日本の学校の生徒会のイメージなんだけど、息子が通ったインターは生徒数が少なかったせいか、施設改修や備品の要望からフェスティバルの運営まで、良い意味で先生やオフィス保護者とも密に繋がってスクール運営に入り込んでいた印象。2004年12月に発生したスマトラ島沖地震と大津波を覚えていらっしゃいますか?私は甚大な被害を受けたバンダアチェが津波に飲み込まれる映像が今でも頭に焼き付いています。発生時、インターは冬休み中で、状況や被害の大きさを報道で目にするたびに、息子ともいろいろ話していた。そして、年が明けてスクールが始まったその日のうちにStudent councilの臨時のミーティングが開かれ、募金活動をすることが決まり、各家庭に募金を募るレターも配られたのよね。驚くことに、その日の放課後から高校生の有志がスクール近くの繁華街で街頭募金活動まで始めちゃった。息子と相談して、スクールに持って行く募金は私のお財布から息子に持たせ、街頭募金へは息子の貯金箱から500円を募金することに。薄暗くなった寒空の下、道行く人々に拙い日本語で募金を呼びかける姿には、鬼の私もウルウルしてしまった。信じてもらえないかもしれないけれど、意外と私は恥ずかしがり屋なので、彼らから少し離れた所で息子に500円を渡し、そこから先は息子ひとりで行ってもらって募金箱に投じてもらった。それから数年後には日本でも大きな地震と津波の被害があったけれど、その時も迅速に募金や支援物資の呼びかけがあって、なんともまぁStudent councilの起動力は素晴らしいものだった。
おだてられて木に登りたい息子はクラスのStudent councilの選挙には、何の迷いもなく立候補。帰宅後、立候補したことや他の立候補者の顔ぶれを息子から聞いて、“う〜ん、Hiro君が挙手した後によく挙手できたなぁ”と息子の向こう見ずのポジティブさに絶句してしまった。Hiro君って息子がこのインターに通うようになってから1年後に、アメリカから帰国した帰国子女。インターでは息子と同級生だったけれど、日本の学校ではひと学年うえ。英語は流暢だし、頭も良く、ひょうきんで優しくてイケメンの彼は、クラスに仲間入りして速攻で女の子の心を鷲掴みにしてしまった。もちろん息子も含めBoysにも人気がある。だって全然嫌味じゃないんだもん。この年で嫌味な子っていないだろうけど・・・。なんて言ったら良いだろう?私の個人的な趣味で申し訳ないけれど、ディーンフジオカ(頭も性格も良い設定でお願いします)に「やばいよ やばいよ」の出川が戦いを挑んでいると思ってもらえばわかりやすいかな?“立候補したんだから、最後まで真摯に戦ってもらえば良し”、そう思って戦況を見守ることにした。まだKindergartenなのに公約を掲げて演説までして、しっかり選挙活動する様子を見て、“だからアメリカの大統領選挙はあれほど盛り上がるのね”としみじみ感じてしまった。こんなに小さい頃から“選挙”や“投票”を意識する国なのね。さてさて、立候補者の後ろに生徒が並ぶ形での投票結果は・・・息子は次点。やはりHiro君がダントツで当選。Yukaちゃん以外の女の子は全員Hiro君の後ろに並んだそう(息子のクラスは女の子が多いのよね)。それでも息子の後ろにはYukaちゃんと数人の男の子が並んでくれたと聞いて、嬉しかったな。それにしてもYukaちゃんは、Hiro君大好きを公言してやまないのに、Hiroくんの後ろには並ばず、どうして息子の後ろに並んだのだろう?よく一緒に遊んでいるから?息子が夫のバナナダイエットの話(バナナダイエットで毎日バナナを食べてたら白いウンチが出たという話)をして大ウケしたから?不思議だったので、「どうしてケイの後ろにな並んだの?」と本人に聞いてみた。すると「うーんstudent councilは○○(息子の名前)だと思って」。そうかい そうかい、なんだかよく分からないけど、息子に投票してくれてありがとう!
落選後の息子はというと、負けず嫌いのわりには「student councilになれなかった」とケロッと言っていたので、あまり気にしていないのかな?と思っていたけれど「来年はstudent councilになる!」と宣言。彼なりに“リーダーとは?”を考え、求められるリーダーになるべく行動をするようになりました。
息子が考えた、求められるリーダー像とは・・・、
1、歯医者さんで泣かずに治療
2、揉め事の仲裁
1はなんとか頑張って達成できてるけど、2は・・・。だって休み時間にキックベースを始めた途端、勝負にこだわって、ストライクかボール、アウトかセーフで揉める中心人物が息子なんだもん。リーダーへの道は険しいね。