【Episode142】10歳4ヶ月 お父さんを超えたい〜ちょっと待って、お母さんのことはいつ超えたの?〜

何度か触れたけれど、息子が小学生の頃にやっていた習い事(放課後の活動)は、スイミング・体操・ヤマハ(グループレッスン)→スイミングと体操を辞めてソフトボールと理科の実験教室。そして6年生になって、全てを辞めて進学塾に通いました。各習い事を始めたきっかけは・・・、
スイミング(幼稚園〜小4)←もうすぐ夏ね。汗疹対策になるのでお水に浸からせておこう。しかも我が家が住んでいた九州のとある県は水泳への熱量がすごい。生まれも育ちもこの県の母はビバ・スイミングがDNAに刻まれてる。
体操(幼稚園〜小4)←スポーツクラブのスイミングスクールに通ってたんだけど、体操教室もやっていて、しかもスイミングとセットで通うとお得だったし、インターではマット運動や跳び箱なんてしないので、ちょっとやっとくか。
ヤマハ(幼稚園〜小5)←冬のお出かけは寒くて辛い、と思ってたところにヤマハ体験教室のCMが飛び込んできたの。
ソフトボール(小4〜小5)←子供の頃にソフトボールをやっていた母に仕込まれた息子は、案の定野球好き。体操教室の仲良し君が入っていたソフトボールチームに入りたいと言うので。
理科の実験教室(小4)←冬のお出かけは寒くて辛い、思ってたところに、とある塾がやっていた理科の実験教室のチラシが目に入って。
つくづく超いい加減だと思うよ、自分のこと。しかも、息子は「スイミングの体験行ってみようか?」等の提案に必ず「うん!」と目を輝かせて言うし、体験に行けば、これまた必ず「やりたい」と言うので、特に理科の実験教室は意図的にお誘いしたのよね。息子をインターに通わせていたので、夫とは「ターゲットは英語が受験科目にある高校受験だね」と常々話していた。そもそも、地方は首都圏ほど中学受験が加熱してないし、私も中学受験をしてないので。ところが、定期的に受けていた塾の公開テストの成績はまずまずで、机に向かって勉強すること・遊ぶことのメリハリもついていて、だったら学習面をどんどん伸ばしてあげたいと思うものの、息子のレベルに合わせて進めていた算数の問題に私がアップアップで・・・。それに英語が定着すると言われる9〜10歳を目処に日本の小学校に転校しようと考えてたので、インターでの発言盛り沢山の授業スタイルだけではなく、受け身?の授業スタイルにも慣れてもらわないといけない。夫は「5年生の夏からは塾の夏期講習に入れて伸ばしてあげたい」と言ってたし・・・。でも、“家でしっかり勉強していて、それで公開テストで申し分のない成績を出している息子に「塾に行け」と言っても納得しないだろうな。何か良い方法はないかな”と思ってたところに、理科の実験教室のチラシ。“この理科の実験教室を突破口にするしかない!(勿論寒くてお出かけが億劫だったこともある)”と、息子を誘ったら見事に乗ってきた。ここまで来たら、あとは大丈夫。理科の実験教室には開催している塾の生徒がゴロゴロいるから、息子は絶対「僕も塾に行きたい」と言う筈と睨んでたら、やっぱり言った!こんなに上手くいくとは思わなかった。私の目論見が大当たり、と自画自賛したいのはやまやまなんだけど、この頃の息子は夫をとっても意識していて、事あるごとに「僕はお父さんを超えたい」と言ってたの。夫は育児にも息子の教育にもどっぷりと関わってくれて(関わりたがった)。単身赴任中もそれは変わらず、仕事をしながらも最大限対応してくれました。週末は2週間毎に九州に戻って息子の野球の練習や試合に参加したり、特に私では手に負えなくなった算数の学習サポートも丁寧にやってくれ、息子は自分がどんなに考えても解けなかった算数の問題を夫がわかりやすく説明するのを心底「スゲーッ」と思ってたみたい。九州にいるときは勿論のこと、東京にいてもSkypeを使って教えてくれていたから、九州と東京で離れて生活している感覚はなく、1番身近にいる大きな存在として夫を強く意識していたんだと思う。「お母さん お父さん超えるにはどうしたら良いと?」と聞かれることも度々あった。すっごく難しい質問だよね?「お父さんよりいっぱい遊んで、勉強することじゃない?」などと答えてたら、「お父さんが通った学校に行きたい」って言ってきた。「お父さんが通った学校はいっぱい勉強して、試験に合格せんと行けんよ」と返していたら、息子の中では漠然と“自分が解けない問題スラスラ解けるほどお父さんは勉強ができる。そんなお父さんを超えるには勉強するしかない”と考えた模様。だから、塾通いは私の策略にはまったというよりは、そのレベルの家庭学習のサポートを私には期待できないので、息子なりに考えた“お父さんを超える”ための方法だったんじゃないかな?それと、実は、息子が定期的に受けていた公開テストや理科の実験教室は、夫が小学生の頃に通っていた塾がやっていたもの。夫が社会人になってからも接点があり、塾の関係者との交流が続いていた。塾生ではなかった低学年の頃、公開テストの返却の際に詳細なアドバイスを頂けたのは、そのおかげでもあったと思うんだけど、夫が通っていた塾というのも、息子が「行きたい」と思う要因になったんじゃないかな?
それはそうと、「お父さんを超えたい」という言葉が頻繁に出るなか、フッと気になったことがある。“お父さんを超える前に母を超えないと・・・。いつ母を超えるんだろう?”と。そこで息子に聞いてみた。
母「◯◯(息子の名前) お父さんを超えたいってよう言いようけど、お母さんのことはいつ抜くとね?」
息子「うん お母さんはもう抜いた!」
母「⁉️ いつ抜いたと?」
息子「うん キンダー(幼稚園)のとき」
母「・・・」
何をもってしてキンダーの時に母を抜いたと判断したのか、怖くて未だに息子に聞けていない。ただ大学生になった息子は当時の私の言動の一部を、「訳がわからんかった」と指摘することがある。
指摘されたことを私はほとんど覚えていない。よく覚えているもんだと感心させられる一方で、息子が「訳がわからんかった」と指摘する私の言動に対する息子の考えを聞くと、息子の考えてる方が理屈が通っていると感じてしまう。コレよ、コレッ!こういう感覚を息子は既にキンダーの頃から持っていて、だからこそ「キンダー時に僕はお母さんを超えた」って言ったんだよね。
息子と話していると夫と話しているみたい。帰国した時は仕事をしている夫よりも一緒にいる時間が長いので、会話も多いんだけど(息子は反抗期を経て大人の対応ができるようになったので、よく話をするようになりました)、ニュースを一緒に観ている時のコメントが秀逸!我が子ながら、是非ともコメンテーターになって欲しいと思うこともしばしば。試しに同じニュースを夫に話すと、息子と似たようなコメントをする。特に政治・経済は“ふたりで示し合わせたの?”ってくらい。なんだろうね?息子は、夫より私と一緒にいる時間の方がはるかに長いのに、考え方・言い方・行動パターンが夫の方に寄ってるのは!しかも、最近は夫の話より息子の話の方が面白いぞ!確実に息子は夫を超えたな。