【Episode133 】9歳1ヶ月 Europe Project

今年もでました、Social StudyのProject(前年のAmerica ProjectはEpisode124をご覧ください)。今年はヨーロッパ。息子は一番最初に挙手してギリシアを希望。必ず取り上げなければならないテーマが数個と自分で決めた2つのテーマについて調べなくてはいけない。息子がギリシアを選択した理由は「一番面白そうだったから」。実は、“イギリスとギリシアは辛いなぁ。息子よ、どうか選ばないでおくれ”と思ってたんだけど、やっぱり選んでしまったのね、ギリシアを!ギリシアは大半が古代史なのよねぇ(あくまでも私の印象です)。イギリスに比べたら、古代だけ栄えた(ごめんなさい)ギリシアの方がまだマシと自分を鼓舞しましたよ。 担任の先生は、このカリキュラムの内容や評価の方法について具体的に書いたレターを親に配布。つまり“親がしっかり協力するように!”というプレッシャーを与えてきたってこと。息子は「教室にある本で調べながら取り組んでいるので大丈夫」なんて言ったので、“なんて頼もしい!もうGrade4だもん、自分でしっかりやれるのね”と安心したのもつかの間、家に持ち帰った作業途中のノートを見て唖然。ギリシアの食べ物について2~3行書いて、あとはA4の紙の2/3以上がピタという食べ物の絵になっていた。何ということ⁈結局、母がサポートしないといけないってことなの?そもそも息子は何故ギリシアの食べ物から調べだしたのだろう?こういう時って大体その国に関する一般常識から調べない?首都とか人口とか・・・。イヤ イヤ、そんな疑問はミッション終了後に確認しよう。今はProjectだ。そもそも、このProjectに備えて衣替えも早々にやって、しばらくできないDVD鑑賞も“お腹いっぱい”っていうくらいやったではないか。地理や国旗の変遷など、とっつきやすいテーマからどんどん調べ、3週間くらい息子と一緒に、或いは息子が寝てからギリシアについて調べる日が続いた。基本的に私はこういう調べ物は大好きだけど、眠いのは嫌。その間に当然他の教科の宿題もでるし、放課後の活動やソフトボールチームの練習もある。わずかな時間を見つけて、Projectに取り組んでいたけれど、ある日息子が「お母さんはいいなぁ 調べるだけで。僕はギリシアについてたくさん読んで書かんといかん。せっかく早く勉強や宿題が終わっても、Projectをせんといかんけん、テレビも観れん!」と言ってブーたれてしまった。「なぁ~にを言っとるっ!!お母さんは毎晩あなたが寝てからネットでギリシアについて調べたり写真をコピーしたりしているんだゾ。しかもほとんど英語で!そして大事な所はマーカーで線を引いて、あなたが読み易くしているのですよ!お母さんから言わせると、あなたは母がマーカーで線を引いたところだけを読めば良いから、これ程楽な作業はないんですっ!そしてっ、鼻をほじりながら集中せずに書いているから、誤字脱字が多いのも何とかしてください。母はそれもチェックして、書き直しをさせているでしょう。お母さんは最近小さな文字を見ると目がショボショボするから大変なのよっ!分かったぁ?ったく文句言うヒマがあるんだったら、さっさと考えて、書いて終わらせなさい!」。これを博多弁で一気に言いました(博多弁で書いたら、皆さんにドン引きされると思うので、頑張って標準語にしてみました)。
そもそも、私が高校生の時に選択したのは日本史。世界史にも興味はあったけれど、当時は日本史の方が大好きだった。でも社会人になって「世界史をとっておけば良かった」と後悔。だって世界は繋がってるし、影響し合ってるんだもん。それからは、海外の旅番組や映画を観ると、それに関連した歴史を探っていくようにしたけれど、これが面白い!息子が通ったインターのProjectも大変か?と問われたら、“Yes”なんだけど、「息子のお尻を叩いてレポートを完成させることが大変でした」と言った方が正解かな?調べていろんなことがわかっていくことが嬉しい私は、かなり楽しんでやってました。息子のインターの宿題や課題を通して、私の脳内地球儀はドンドン大きく正確になっていったよ。中学・高校の頃の私は、“知らないことを知る”楽しさを知らなかったんだろうなぁ。そこにたどり着くほどの経験も足りなかったし。
そういえば、息子が中学生の頃、ちょっと公文式の教室でpart-time job をしたことがある。実は前からやってみたかったの。私も息子も通ったことがなく、コマーシャルでは「やってて良かった公文式」なんて言ってるし、実際どんな感じなのか興味深々だったところに、近所の教室で求人募集していることを知り、早速申し込んで採用していただいた。詳しいことや私の個人的感想は省略する(言えない)として、リビング学習をしていた息子と向かいあって座り、家に持ち帰った公文の採点をするのが日課になっていたんだけど、数ヶ月経った頃、息子から「お母さん それやってて楽しい?」って真顔で聞かれた時は、思わずフリーズしてしまった。「どうしてそんなこと聞くの?」って返したら、息子は「いや 僕と一緒にインターの宿題をやっていた時は、もっと楽しそうにしていたから」と。「そうなのよ そうなのよ!お母さんは答えを見ながら丸付けするにしても、面白い回答をした子には“どうしてそう思ったの?”とか聞いて、いろいろやり取りして、その子の頭の中を覗いてみたいし、“これは全くわかってないな”って思う子には、違うアプローチを提案したいんだど、一切許されないのよぉ〜。黙々と◯と✖️をつけるだけで、お話しは一切禁止だから辛いんだよぉ〜」って、息子相手に堰を切ったように愚痴を垂れ流してしまった。
もちろん、息子が小学生の頃は国語と算数は公◯式のドリルを家でやっていたけど、“ちょっと難しいかな?”と思った問題が解けたり、✖️でも面白い解き方や答えをしていた時は、「よくできたね。どうやって解いたかお母さんに教えて」とか「どうしてそう思った?」と聞いて、息子とキャッチボールをしながらやっていた。我が家では、ドリルを解く時間より、ふたりであーだこーだ言ってる時間の方が長かったから(※これはあくまでも、我が家の公◯式ドリルの取り組み方で、イレギュラーなやり方かもしれないので、御承知おきくださいね)、それができない公◯式教室は、私にとってはストレスフル。前述のように、インターの宿題でも衣替えをさっさと完了し、万全の態勢を構えて臨むほど楽しみにしていた?私を知っている息子からのド・ストレートな疑問の声は、かなりグサッときちゃった。
今思うと、インターの学習って息子やサポートする私にはビタっとハマってたんだろうな、と思う。少なくとも、私が小学生の頃に、イヤでイヤで仕方なく取り組んでいた姿は息子にはなかったんだよね。息子は、日本の学校とインターの学習の両方を経験し、どちらも受け入れてくれたんだけど、これは本当に有り難かったな。
さて さて、アメリカ、ヨーロッパと続いたProject、次はアフリカ。この年のProjectが終わった途端、息子は「来年はマダガスカルがいい」と張り切ってたけど、そんなに張り切るなら、Projectに取り組んでいる最中に「テレビを見る時間がない」「疲れた!」なんてブーたれないで欲しいなぁ。母はマダガスカルがどこにあるか正確にはわからないし、動物がたくさんいることしか知らないんだけど。そもそもマダガスカルって国なの?人は住んでいるのかしら?
余談ですが、息子がGrade3のAmerica Projectで担当したグアテマラは、あとちょっとでレポート完成っていう時に大統領が変わり、Grade4のEurope Projectで担当したギリシアはProjectの終了直後に「ギリシア危機」に陥ってしまった。「◯◯(息子の名前)が担当する国は不吉なことが起こるね」って私からも同級生からも言われてたから、アフリカも政状不安定な国に当たる可能性が高そうだな・・、と覚悟してたけど、一体どの国を担当することになったでしょう?