【Episode115】7歳9ヶ月 カンファレンスとAwards Day

この頃からカンファレンスには、通訳は依頼せず、息子と私と先生と3者で。基本は先生と息子がスクール生活や授業について会話するのを私が横で聞く形。私からの質問は息子が英語で先生に聞いてくれ、先生は英語で回答。大体?理解できたんだけど、わからない単語や理解できないところは、息子に聞くと教えてくれた。私の英語の理解が不十分なことをいいことに、息子が自分の都合の良いように通訳しているのでは?と思うこともあったんだけど、息子が私に日本語で話してくれる内容を先生は“うん うん”って頷きながら聞いていたので、正確に日本語に訳してくれていたんだ思う。“息子が話す日本語を先生が頷きながら聞く”って不思議でしょ?インターの先生って日本語が堪能な先生がそこそこいらっしゃる。先生に聞いて欲しいことを私が息子に日本語で話したら、息子が先生に英語で聞く前に答えてくれることもよくあったし。学校内では英語を話すようにしていたみたいだけど、日本で生活しているとそうなってしまうよね。
今回のカンファレンスで印象的だったことは・・・「○○(息子の名前)はリーダーだけれど、完璧なリーダーではないということです。お友達と言い争いをしたり、強く主張し過ぎたり・・・。でもそれはどの子も一緒です。ただリーダーであるならば、そこは上手く対応していかなくてはならないので、機会がある度に○○(息子の名前)には説明するようにしています」と先生が息子の顔を見ながら、諭すように仰ったこと。数ヶ月前のEpisode110〜112のことを指しているのかな・・・、と。息子がリーダーシップを強く意識していることを踏まえた先生の言葉は、息子にもしっかり伝わったようで、以降この手のトラブルは起こらなかった。
そして学習面については、好きな授業は“Math”、苦手な授業は“Art”と“Language Art”と判明。“Math”は私もまだ息子に教えることができるんだけど、夫婦揃って“Art”のセンスがないので、それを息子に期待するのは酷なことだし、“Language Art”にいたってはそれが何かもよく分かってなかったのよね。毎週末にその週の授業でやったプリントを持ち帰ってたんだけど、その中に文法や単語が間違った文章が並んでいて、それを正しい文章に書きかえるというものがあって、先生が仰るには、どうやらそれが“Language Art”らしい。日本の学校でいうと国語ってことかな?プリントは、全問正解のサインである“お星様マーク”がついているかどうかの確認だけで、内容までは確認していなかった。難しすぎて私には理解できないと言った方が正しいかも。とりあえず毎回“お星様マーク”だけはちゃんとついているので、“息子は理解できているんだ”と思ってはいたけれど、実は息子ははそれが苦手だったということなのね。でもいくら息子が苦手だと分かっても、多分夫婦揃って息子に教えることができないから、何とか息子自身の力ですべてを消化してもらうしかない。「これからは文章を書く力をどんどん伸ばしていきましょう」と先生は仰って、息子も頷いていた。そんなふたりの横で母は不安で 不安で・・・。だって、先日授業中に息子が書いた文章を見たら、先生が赤ペンで文法や時制、単語の間違いを訂正したり、段落変えのマークをた〜くさんつけていていたんだもの。とにかくこの頃から、文章を書く機会が増えた。それも何度も何度も書いて、やっとFinal draftにたどりつく。First draft 、Second draftの度に先生の容赦ない赤ペンチェックが入り、時には生徒同士でお互いの文章をチェックしながら推敲を重ねていく。“自分が小学2年生の頃って、こんなに長い文章を書いてたっけ?”って思ったし、例えば文中に息子が“tricky”って書いていたものを、“difficult”や“hard”に書き直しをさせていて、本当に細かいところまでチェックが入るので、日本の学校英語で効率的に、単語に至っては汎用的なものしか頭に入ってない私は、時間をかけて広く深く基礎を固め、単語のニュアンスや用法をきっちり身に付けていくネイティブの英語の習得法に圧倒されてしまった。さっき不安って書いたけど、不安ではなく、能力不足のせいで息子の宿題に自信を持ってサポートできない私のプライドがズタボロになってしまっただけでは?それにしても、”お星様マークをもらってくる息子にとって“Language Art”は本当に苦手な教科なのかしら?何度も書き直しをするのが面倒なだけのような・・・。
学年最終日の“Awards Day”は、息子は本当に楽しみにしていて、どの賞を取りたいか目標をたてて、その賞が取れるように努力もしていた。去年“Critical Thinking”を受賞した息子は「今年のAwardsはMathでとりたいな」と言って、カンファレンスでは「得意科目ですね」と先生に言われる程頑張っていたんだけど、この年の“Awards Day”では“Critical Thinking”と“Japanese as a Native Language”のふたつを受賞。MathでのAwardsは取れなかったけれど、ふたつも受賞できて本人が一番ビックリしていた。“Critical Thinking”をとったのはGrade5の生徒と息子のふたり、そして“Japanese as a Native Language”をとったのは息子だけ。毎日本を読んでは、感想文を書いて提出していたのが先生に認められたみたい。息子が通っていたインターには日本語の授業があったの。確か週に2時間ほどだったかな?外国人が日本での日常生活に困らない程度の日本語の習得が目的だと思う。学年によっては日本語以外にフランス語を選択できるようになってた。日本語の授業において、生徒のレベルはバラバラだったけど、クラスの人数が少ないので先生(日本人)も上手く対応してたし、使用する平仮名や漢字のドリルもレベルに応じて渡されていた。家で日本語の学習をしていたので、息子は学年相当かもうひと学年上が対象のドリルを使っていたし、この年は日本語の本を読んで読書感想文を書くことまで課せられて。ただ、インターの宿題って、基本はやるのもやらないのも自己責任で、特に日本語の授業の宿題は蔑ろにする生徒が多かったけれど、我が家は日本語学習の良い機会と捉えて、しっかり取り組んでいた。読書すらせず、たとえ本を読んだとしても数行の読書感想文しか書かない生徒が多かったけど、息子はもともと読書大好きだし、毎日の「おはよう童話」で私と問答をして鍛えられていた?ので、それと比べたら400字詰め原稿用紙1枚分ほどの読書感想文を書くのなんて屁の河童。だから“Japanese as a Native Language”で賞を取ったのは、息子にとっても私にとっても意外だったな。
前にも少し触れた思うけど、“Awards Day”では生徒ひとりがひとつの賞を必ず取れるようにしている。1年間、生徒を見てきた先生が“この子はこの賞ね・・。この賞をこの子にあげると、こちらの子はどんな賞がいいかしら・・・”なんて生徒ひとりひとりの顔や行動を浮かべながら、その子の優れたところを見つけ、名称をつけて賞を与えるなんて、子どもとってはすごく自信につながると思うし、親にとっても嬉しい限りだ。“あなたはここがすばらしい”なんて言われたら、負けず嫌いの息子じゃなくても、子供はみんな頑張ってしまうと思うよ。案の定、息子は「お母さん ボク来年は絶対MathでAwardsとるからねっ!」って鼻息荒くしてたもの。来年の目標がもうできちゃった。お母さんはどんな賞でも息子の頑張りが認められたことが嬉しいよ。
4年間、息子と一緒に自転車でスクールに通ったけれど、それももうこの学年でおしまい。Grade3からは親の付き添いがなくてもひとりで通学可能となる。夏休みの間にお世話になる日本の小学校も、もちろん子供達だけで登下校する。こうやってひとつずつ親離れ・子離れなんだな、としみじみ。
※書き溜めていた分を全て投稿したので、4コマ漫画を半年ほどお休みします。
日本の公立小学校に初めて登校したEpisodeから再開します😌