【Episode108】7歳1ヶ月 いろいろなアクティビティ 取捨選択するって難しい

Grade2の時は、毎週金曜日の最後の授業は選択科目になっていた。いくつかある選択科目から好きなものをひとつチョイス。選択科目はアウトドア・スポーツ、アート、日本語、ビーズ、ビーチアクティビティー。息子の好きなものを選ばせたら、予想通りアウトドア・スポーツ。毎週何をやっているのか聞くと、必ず「キックベース」の答えが返ってくる。どうやら、授業開始直後に先生が生徒のリクエストを聞いて決めているとのこと。いや いや 1日じゅうキックベースをやっても飽きない生徒ばかりが集まっているのに、彼らのリクエストを聞いたら、「キックベース」って言うに決まってるじゃない。何故だか、ビーチアクティビティーを選択した生徒も、ビーチには行かず、アウトドア・スポーツに合流してキックベースをやっている!そうだよね、アウトドア・スポーツに応募が殺到したので、抽選となり、抽選に漏れた生徒がビーチ・アクティビティーにまわったんだもの。アウトドア・スポーツを選択した生徒も、ビーチアクティビティーを選択せざるを得なかった生徒も、心はひとつ「Let’s play kickball!」。スポーツ庁は「アウトドア・スポーツ」を「サッカーや野球のような野外スポーツのことではなく、サーフィンやスキーのように自然環境を利用して行うスポーツのことを指します。」と定義しているぞ。一応「アウトドア・スポーツ」って看板を掲げているので、シーズンスポーツや海・山・川などで行われる象徴的なスポーツを楽しませてくれると私も期待してたのに・・・。
木曜日の放課後にはフロアホッキーもスタート。放課後には学校外でスイミングと音楽教室に通っている。念願のStudent Council(Episode106参照)になり、そのミーティングも週に1回入っている。平日5日のうち4日は放課後に予定が入ってるってこと。毎週金曜日はスペリングのテストがあるし、宿題も毎日必ず出ている。これは、さすがにてんこ盛り過ぎる。全部好きでやってることだから、息子からの不平不満は一切ないけれど、私の不平不満は募る一方で、ぶつける場所すらない。中学受験をしようと進学塾に通った約8ヶ月も怒涛の日々だったけど、習い事やスクールの放課後の活動後、夕飯の準備、後片付け等をしながら、宿題をみていた日々もなかなか大変だったかも。
それなのに、追い討ちをかけるように、火曜日の放課後にサッカーが始まるなんて。サッカーメンバー募集のレターを私に渡しながら「お母さん 僕サッカーもしたい」と当然やらせてもらえるような表情で言ってきた息子だったけど、今回はさすがに「ちょっと待って!」とストップをかけてしまった。スポーツをすることは私も大賛成。息子も身体を動かすことは大好きなので、そういった類のものは息子が望む限りやらせてあげたい気持ちはある。けれどホッキー・選択科目に加えてサッカーはいくら何でも多すぎるぞ。去年もサッカーをやっていたので、「サッカーもホッキーも両方は無理。サッカーは去年やったから、今年は初めてのホッキーをやってみて、来年どちらか好きな方を決めてやったら?」と提案すると、「えーっ!」と息子からは大ブーイング。その後も「お母さん サッカーやりたい」と未練タラタラだったけれど、私は「いいじゃん!ホッキー楽しいでしょ」と完全スルー。面白いことに息子のクラスメイトで選択科目のアウトドア・スポーツと放課後のサッカー或いはホッキーをやっているメンバーは、すべて同じ顔ぶれの4人ということ。この4人はとにかく身体を動かしてないと気が済まないのね。4人のメンバーのどのお母さんに聞いても“サッカーとホッキーの両方は無理”と片方だけを選ばせたと言ってた。やっぱり、そうなるよね。“これ以上のアクティビティーのお誘いはご遠慮いただきたい”と戦々恐々としてた。う〜ん 今思うと、これは取捨選択の大切さを生徒に学んでもらう機会を設けてくれてたのかしら・・・?息子はこの頃から取捨選択をするが苦手だったのよね。ひとりっ子にありがちな「どっちも」「全部」を多用してたもの。
時には生徒のリクエストも聞きながら、いろんなアクティビティーの機会を設けてくれるのは、それはそれで有難かったな。フロアホッキーなんて日本の小学校でやらないようなスポーツ(空手やヨガもありましたよ)だけじゃなく、楽器、手芸、クッキング、ミュージカルなどのアクティビティーも不定期であったので、ほとんどの生徒は何かしら参加していた。そして、私が1番“いいな”と思ったことは、先生も楽しんでいること。だって、先生ができる(好きな)アクティビティーしか設けてないんだもん。息子が中学の頃に入部していた野球部は、顧問が野球のルールも知らない先生で、普段の練習には一切関わっていなくて、監督(学校の先生ではない、職員の方)と外部からの指導者が、日々の練習をみてくれていた。ただ、試合の時はルール上、立ち会ってないといけないのか、顧問の先生も来ていたけど、ルールも知らない先生にお付き合いいただくのは、なんとなくこちらも気が引けるというか、お気の毒に感じてしまって・・・。「やらされている」感が全くないインターの先生が、生徒と一緒にアクティビティーを楽しんでいるのを見ていただけに、余計そのように感じてしまったのかも。インターでの様々なアクティビティーは、得意なこと、好きなことを共有するという意味で、先生方の“Talent show”みたいでした。