東大・海外大学(HYP)合格・「日本語も英語も」のためにやったこと

【Episode105】7歳 Grade2進級〜ポイント制導入〜

 
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2歳の息子をプリスクールに通わせることになった母。息子がセミリンガルにならないよう、「日本語も英語も」育てるために意識してやっていたこと、当時は意識してやっていなかったけれど、今になって“やって良かった”と実感していることを書いています。
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日本人生徒の多くが日本の小学校1年生になるタイミングでインターを離れていたんだけど、我が家はそうしなかった。理由はひとつじゃなくて、

・英語が定着すると言われている910歳までは、インターに通わせたいな。

・インターのカリキュラムや学習面については、当初はそれほど(いや全く)期待していなかったけれど、いざ息子を通わせてみると「すごいじゃん」ってなった。こう思い始めたのはKindergartenの頃で、学年が上がるにつれ「インターのことを全く知らないのに、イメージだけで学習面に関して不安に感じたり、ダメじゃんなんて思ったりして本当にごめんない!」ってなったよ。(インター学習面についてはブログの「インターの勉強ってゆるい?大変?」をご参照ください)

などと考えてのこと。決して日本の学校と比較してどっちが良いとか悪いとかの問題ではなかった。ただ、個人的に日本の学校と比較して良かった(好きだった)と思える部分が明確にあって、それは「他者と同じでなくても気楽でいられる」こと。誤解を恐れずに言うなら、突き抜けてても、凡人でも、劣っていても、どんな状態であっても、インターでは「人と比較して」ではなく、一人ひとり「その生徒自身」が認められ、評価される。例えば、味や形にバラつきがあるりんごを品種改良して、バラつきがないようにしていくのが日本の小学校なら、インターは「君はそんな味なのね」とか「あなたの形はバナナっぽいけど、持ちやすくっていいじゃない」という感じ。私はこういうところが息子にはとっても必要だと思っていた。授業はもちろん、クラスで何かトラブルがあると、先生が問題提起をするんだよね。「こんなことがあるんだけど、みんなはどう思う?」という感じで。すると、生徒ひとりひとりが、それに対する自分なりの意見や考えを言う。そこで、「○○くんと同じです」とか「私もそう思います」なんて数珠繋ぎようにならないところが私は本当にすごいと思ってた。今はどんなふうになっているのかわからないけれど、少なくとも自分が小学生の頃は、問題提起をされても、クラスの誰かが最初に手を挙げて意見や考えを発表するのを待っていたし、最初に誰かが発言した途端、次から次へと手を挙げて「同じです」の連鎖。私も夫も日本の学校しか知らないから、無意識にこの感覚が染み付いちゃってる。確かに夫も私も「納得して」人と違うことをすることには全く抵抗はないんだけど、「無意識レベル」で「他者と違ってもいい」と思えないほど、「横並び」や「他者との比較」がDNAに組み込まれているというか・・・。

それじゃ、「人と比較しないで、どうやって成長するの?」って思う方もいらっしゃると思うんだけど、その答えは「己との戦い」です。なんだか戦国武将みたいなこと言ってる!「比較の対象は自分」と言った方がいいかな?他者との比較はないけれど、昨日の自分、1分前の自分を超える、その積み重ねを大事にしているなと感じていた。徒競走において他者と比較して1番2番と順位を争うのではなく、自分のタイムを超えることを目標に頑張るって感じかな?授業においては、特に大きなプロジェクトや課題の時は、まず最初に生徒(レターで親に配られることもある)に、評価項目や5段階評価の評価基準などを書いたシートを配るの。生徒はそれを元に今の自分にできる最高のことをやって提出したりプレゼンしたり。やる気があれば課題を掘り下げてとことんやって、先生もそれに応えてくれるけど、強制はされない、いい意味での自己責任だから、まさに自分との戦い。誰だって「もう これくらいでいいかな」とか「評価は3でいいや」とかサボったり、手を抜いたりしたくなると思うんだけど、そんな気持ちをコントロールしたり自制したりしながら、「もっといいものを作ろう(書こう)」となっちゃうんだよね。先生が最初に渡す評価の詳細について書かれたシートは、生徒のそんな「頑張り」を引き出すカンフル剤的なものでもあったような・・・。

さらにグループワークも多いので、役割分担や協調性もしっかりできる。インターって聞くと「個」が重んじられるあまり、協調性や集団行動がイマイチと思われるかもしれないけれど、私はひとりひとり意見や考えをしっかり持っているからこそ、他人の意見や考えにも耳を傾け共感できるのではないかと思っているんだよね。そして、いろんな意見をまとめあげるのがリーダーシップ。だからインターでは、「リーダーシップ」を強烈に意識させるんじゃないかな。評価項目や先生のコメントにも「リーダーシップ」という単語が随所に出てくるもの。

インターに通っている間は、こういうところってあんまり気にしたことなかったんだけど、小学校6年生に進級するタイミングで、インターから日本の小学校に転校した直後の読書感想文の宿題で、息子以外の同級生のほとんど全員が「続きは読んでのお楽しみです」で文章を締め括っていたので、すっごく驚いたことを覚えている。うちは田舎だから、「右向け右」がまだしっかり残っているのかもしれないけれど、Elementaryの時期にインターに通って良かったな、としみじみ思ってしまった。中・高・大学生に「自分の意見を持て」と言うけど、小さいうちから、そういう機会が沢山ある方が良いよね。

それから・・・、私はポイント制に最初は良い印象を持ってなかったんだけど、これもよくよく考えると、人と比較して、「先に」や「上手く」ではなく、やるべきことをきちんとやったことを評価する仕組みなのかな、と今では好意的に捉えています。息子が通った中高一貫校でも、ネイティブの先生の英語の授業では、課題や宿題を期限内に提出したり、授業態度が良いとポイントが付与され、規定のポイント数が貯まると宿題が1回免除になるシステムだったの。ポイントが貯まれば、すぐに景品と交換したり、権利を行使すれば良いのに、息子は本当にしんどくて宿題に取りかかれない時のためにとっておくものだから、結局交換するチャンスを逃し、権利を行使することもできず・・・。結局ポイント制のメリットを享受できず、ポイントをためる苦労(宿題を期限内にする等)だけを味わっていたような気がする。息子のこういうところは「なんだかなぁ」と可愛いところでもあるんだよね。

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