東大・海外大学(HYP)合格・「日本語も英語も」のためにやったこと

インターの勉強ってゆるい?大変?

 
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2歳の息子をプリスクールに通わせることになった母。息子がセミリンガルにならないよう、「日本語も英語も」育てるために意識してやっていたこと、当時は意識してやっていなかったけれど、今になって“やって良かった”と実感していることを書いています。
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インターの勉強内容(授業と宿題)

ここからは、息子が通ったインターの感想や実際にやった内容です。今は変わっているかもしれませんし、他のインターとは異なっているかもしれません、あくまでも通った当時の事です。

インターに通わせると学力が心配という声をたまに聞きます。確かにハロウィンやフェスティバルなどのイベントを楽しんでいるイメージで「勉強しているの?」と思ってしまうかもしれません。でも、実際は、かなりしっかり学習していて相当量の宿題もあります。但し、課題や宿題にいかに取り組むかは本人と家庭次第で、学校は機会を与え、やり方を指導しますが、取り組みのレベルにまでは関与しないので正に自己責任の部分があります。

勿論、英語はインターでは国語なので徹底的に学びます。スペリング、文法、作文、読書どれもはっきり言って想像以上です。算数も日本よりも桁数の多い計算をしている印象です。また、日本の小学校ではやらないような“答えが一つでない問題”があったりもします。但し、基礎的な知識や理解のための学習は宿題でやることが多く、学校の授業では、調べて、まとめて、自分の意見を発表することがかなり多いと感じましまた。

日本の小学校とインターの授業は違いますが、どちらが良いとか悪いとかではありません。ただ、インターの授業は日本の小学校しか知らない私には、とても大きなインパクトがありました。Elementaryで「調べる・考える・まとめる・発表する」を中心に据えた授業を行い、Middle school以降に知識をどんどん詰め込むのです。従って、Elementaryの授業では、生徒達は闊達に意見交換をします。基本的に、発言の際は挙手を求められますが、先生の許可が追いつかないくらい次から次に意見が出てくるし、ユニークな発言もあるので、笑いも起こります。もしかしたら、そういう部分を見て、インターの授業に抵抗を感じている方がいるかもしれませんが、先生は、そういう状況こそが大歓迎で、インターでは生徒から多くの意見を引き出す先生が評価されるようです。生徒は、自分の意見を臆することなく発表するとともに、他の生徒の意見をちゃんと聞きます。グループワークも多く、自分の担当をしっかりやるのは勿論、他の生徒のヘルプもして、課題に対する答えを作り上げていきます。後述のプロジェクトのような肝になる取り組みの時には、予め生徒・保護者に「評価する項目とレベル」の一覧表が配られます。生徒はその一覧表をもとに、何がどのくらいのレベルで求められているのかを考えながら、取り組むのです。そして終わると、先生のコメントが付いた評価が返ってきます。term(学期)毎の成績表とは別で、本当にきめの細かいフィードバックが印象に残っています。先生がひとりの生徒のサポートで他の生徒まで手が回らない時は、理解できている生徒が先生の代わりに教えることなどもありました。

日本の小学校ではなかなか取り組まない「調べる・考える・まとめる・発表する」を大切にする学習は、決して中学受験に対応できているとは思いません。また、宿題をサポートする親は大変でした。でも、息子はそういう授業をとても楽しんでいたし、中学以降の息子の学校内外の活動に大きな影響を与えたと感じています。「調べる・考える・まとめる・発表する」を大切にする学習は「インターで」、知識習得学習は「家庭で」、それぞれしっかり取り組むことで、「良いとこ取り」ができたと思っています。

息子がインターに通っている時もそうでしたが、今も日本の小学1年生に進級するタイミングで、多くの日本人生徒がインターを離れるようです。理由は様々ですが、学力面で心配だからという方も多いと思います。しかし、インターの醍醐味はElementary以降だと私は思います。Pre-K~Kindergartenは、Elementaryの準備期間であって、本格的な探求型の授業も英語の能力の向上もElementary以降でないと、その恩恵に与れないと感じました。

ちなみにインターではElementaryから、先生に関するアンケートを生徒にとって、その内容は保護者にも開示されます。息子が、その後通った中学・高校のネイティブの先生による英語の授業でも、毎年行われていました。生徒と先生は「対等な関係」が根底にあり、その上で生徒は先生をリスペクトしながら、より良い授業環境を作る仕組みがあることがとても印象的でもありました。

【Pre-K~Kindergarten】幼稚園の年中~年長に相当する年なので基本は遊び中心です。秋はどんぐりや落ち葉を使って工作したり、桜の季節は桜の花の絵を描いたり、Rhymingで有名なDR.SEUSSの絵本のタイトルの「GREEN EGGS AND HAM」を自分たちで作ったりしました。Kindergartenになると週に1回ペアを組んだ上級生(Grade4かGrade5)がクラスルームに来て、各自のレベルに合わせた絵本の読み聞かせをしてくれる時間がありました。宿題は、Pre-Kの時は、絵を描く宿題や工作系の宿題がたまにある程度でしたが、Kindergartenになると、簡単な計算だけでなく、分数の概念(6等分したピザなど)の問題などの宿題が、ほぼ毎日ありました。

【Grade1】Kindergartenまでは、日本語のサポートをするアシスタントの先生が常にクラスにいましたが、Grade1からはいなくなり、完全に英語のみで授業が進んでいきます。Grade1からのオールイングリッシュ授業についていけるようにPre-KからKindergartenにかけて、徐々にステップアップしていったと思います。だからこのタイミングでの見極めは厳しく、他の学年の進級時に比べて留年を促されるケースが多かったのはそのせいだと思います。宿題は、月曜日に1週間分まとめて出るようになりました。生徒はホームワークパケットというファイルに宿題を入れて持ち帰ります。金曜日に提出するので自分で調整しながら取り組むスタイルです。内容としては、足し算・引き算の問題や毎週10~12単語のスペリング練習なのですが、計算の横に「なぜそういう式・答えになるのかの説明を書く」とか、スペリングを覚えるだけでなく「その単語を使って文章を作る」とか、必ずひと手間がかかります。

更に、金曜日にはその週の単語のスペリング・テストがあります。ちなみにこの毎週金曜日のスペリング・テストは進級してもずっと続きます。(単語の数は増えていきます)

【Grade2】“Language Art”の授業で文法をしっかりやるようになって、文章の書き方の指導が始まります。まとまりのある文章を書いたり、段落に区切って文章を書くようになり、生徒が書いた文章の文法や単語の間違いを先生が赤ペンで訂正したり、段落変えのマークをつけたりして返却し、生徒はそれを正しく清書していました。

大変だったのは、本を読んで質問に答える宿題や、その本を要約する宿題でした。生徒の英語のレベルに合わせて宿題の本や質問の難易度が異なる仕組みで、息子はネイティブの生徒と同じグループだったので、かなり難しい本に取り組んでいました。親が宿題を手伝えると良いのですが、我が家は英語が苦手なので息子がひとりで頑張るしかなく、息子は解らない単語を英英辞典で調べて一人で頑張っていました。

他にも、動物の生態を調べてジオラマを作ったり、リサイクルについて調べて絵を描いたりなど、様々な手間のかかる宿題がでるので、どこの家庭でもそれなりに親が手伝って、やっていました。

その他、毎週金曜日の最後の授業は選択科目になり、アウトドア・スポーツ、アート、日本語、ビーズ、ビーチ・アクティビティーなどから選べました。また、火曜日の放課後にはサッカーやコンピューターなどのクラブも始まりました。

【Grade3】見たことのない単語が増え、量も多くなりました。算数では、単純な足し算・引き算から文章問題や位取り・四捨五入の概念なども出てきました。

宿題の本の難易度が更に上がり、文字が多く、文章が長い、内容が難しい、そして、文章を書いて答える問題ばかりになりました。ある日は、大きくて分厚い“Picturepedia”を持って帰ってきて、その中から今週のスペリング・ワードについての記述を探して書き出すという宿題がありました。“Picturepedia”は兎に角文字が多い「図鑑」で、息子はそれを「読んで」は黙々と文章を書き出すのです。私はスペリング・ワードの日本語訳もおぼつかないし、“Picturepedia”をパラパラとめくりながら「見て」ギブアップし、結局、全て息子が一人でやりました。

【Grade4~Grade5】基本的にGrade3が更にレベルアップした感じと言いたいところですが、そんな一言では簡単に片付けられません。

“Language Art”の宿題が相変わらずしっかりとでるうえに、「本や文章を読んで、ひたすら文章を書いている」と言っていい位、兎に角、書く宿題が多いのです。それもただ書くだけではなく、First Draft → Second Draft → Third Draftで先生や友達に文章をチェックしてもらい、やっとFinal Draftとなります。ひたすら“読んで・書いて”の世界です。新学期の自己紹介ですら箇条書きは認められず、文章で書くよう指示されました。自分で“お話”を作ったり、“How To”ものを書いたりする授業でも、段落に区切ってまとめる力を求められます。書き上げた文章には先生の赤ペンが容赦なく入ります。自分で話をまとめ、文章にしていくという作業を毎日やっているので、相当な力がつきます。

算数は計算ばかりで、かけ算、割り算の桁が多く、少数点もでてくるので、息子は筆算でやっても、私が答えのチェックをする時は電卓を使っていました。

加えて、Grade5から理科は専門の先生が担当し、土・日曜日やスクールが休みの期間も調べ物の宿題がしっかりでるようになりました。担任と理科の先生で調整もしないので提出期限が重なることもよくあって大変でした。

【Grade6】Grade 6からは、Middle schoolになり、勉強の質・量ともにElementaryと比べると格段に上がります。教科別の担当の先生は、授業態度、宿題の提出状況、生徒の言動に厳しくなります。1Period(1時限)1時間10分の授業が5Periodで、教科も増えます。息子はGrade6に進級してから半年程で、日本の公立小学校に転校しましたが、Middle schoolの授業のレベルは非常に高く、半年だけでもElementaryとは違うこの厳しさを経験したことは良かったと思います。

【Projectとその他】

Elementaryで最も大変で印象に残っている課題は、Social studyの授業で取り組む「Project」です。これが小学生のやる課題なの?と言いたいほど大変です。Grade3、Grade4は、対象の地域から一人一国を選択して、いくつかのテーマについて調べてまとめます。Grade 3のAmerica Projectのテーマは、選択した国の基本的な成り立ち、気候・風土・食文化・教育などを調べてまとめました。Grade 4 のEurope Projectは、必須テーマの他に自分でふたつテーマを決めて、Grade 5のAfrica(Explorer)は、アフリカに因んだ探検家をひとり取り上げて、調べてまとめるというものでした。

1週間(Grade3)~2ヶ月(Grade5)かけて、親子で一緒に調べてまとめました。Wikipediaの丸写しなど許されるわけもなく、と言うよりWikipediaでは情報が全く足りないので、ネットでいろいろ検索して、記事やブログで概要を把握してから深く調べなくてはいけませんでした。Grade5のProjectでは出典を明らかにすることを厳しく求められ、レポートの最後にはBibliographyをつけなければならなかったので、なおさら丸写しなどあり得ませんでした。

このProjectの前に先生は、内容や評価の方法について具体的に細かく示したレターを出していたので、親がかりが前提であると認識していました。

Grade3のAmerica Projectの時に、私が小学校3年生の時は社会科見学に行ってみんなで模造紙にその時聞いたことを書く程度だったので、これは中学生で取り組むような宿題だと思いつつ、グアテマラを選択した息子から「グアテマラのことを何も知らなかったし、知りたいとも思ったから」という何とも素直な理由を聞くと、「この時期から興味のある国を自分で選択して調べ、自分の言葉で書いて、みんなの前で発表するなんていい経験だ。」と納得してしまいました。

Project以外では、Healthの宿題で提出期限まで1週間もある大物が出たこともありました。人間の身体の仕組みの宿題で人体の解剖図や臓器の絵や説明が書かれたプリント20ページ位のものでした。テキストも授業もなく、ひたすら調べましたが、私が辞書を片手にインターネットで検索しても、3時間で3ページしか終わらない。血液の循環・消化の仕組み・人間の身体の各器官の名前と働き・呼吸の仕組み・血液中に含まれる血球や成分とその働きなどについての学習であることは判るけど、そこに病名とその病気の原因や症状が書かれた文章をつなぎ合わせなけばならず、電子辞書でもネットでも埒が明かない。本屋で医学辞典を見つけてやっと対応できました。

インターでは、低学年からコンピューターを使います。gmailで先生も生徒も情報を共有し、友達とchattingもやって、宿題もPC上で作業・提出することもありました。いつの間にか息子は、文字の大きさや形を変えたり、見つけてきた画像を貼りつけたりと使いこなしていました・インターでは1人1台、最新型のMacを使っての授業が低学年からあるので、さすがにPCが身近になります。その後息子が通った中学・高校に設置されているPCは古くて、自分のMacを持参していました。古いか新しいかではありませんが、PCやネットワークの使い方、温度が違うと感じました。

何度も言いますが、インターでは、問題を調べて、考える、そして行動するという課題設定が多くあります。環境問題なら、調べて発表するだけでなく、ビーチでゴミ拾いまでする。あるいは、egg drop challenge(2階から卵が割れないように落とす)など正解が一つじゃないことを、座学だけではなく、社会や理科に興味を持つような取り組みが多いのも特徴です。息子は6年生の時に英検1級を取得しましたが、インターで環境問題や社会問題を扱う授業が多かったので、知識や語彙を身に付けていて対応できたのかもしれません。

(追加)

【G3:America Project】

息子は南北・中央アメリカの国の中から「グアテマラのことを何も知らなかったし、知りたいと思ったから」とグアテマラを選択しました。まず、最初に私がやったことは地図をだしてグアテマラの場所を確認すること。でもグアテマラのことなんて、コーヒー?くらいしか知らない。

テーマは、その国の基本的な成り立ち、気候・風土・食文化・教育などで、小学3年生でこれやれというの?と唖然としましたが、価方法まで具体的に示してあるレターまで配られているし、期限は1週間ちょっとしかないので、つべこべ思うより、取りかることにしました。息子と一緒にWikipediaでグアテマラを検索しましたが、同じWikipedia なのに日本語文と英語文があまり対応していませんでした。人口や面積などの数字が一致しないのでどちらが正しいかも判らないのです。テーマによっては全く触れられてないものもあり、結局ネットで色々調べました。調べた内容をそのまま書き写すのではなく、あくまでも自分の言葉に直して書くように指示があり、息子なりに文章を考えて書き、写真を貼り…、提出までの約1週間はこのProjectにかかりっきりでした。私も一緒に調べたので、その成果をひとつ。“マクドナルドのバンズについているゴマはほぼ100%グアテマラ産だ“ということ。夫にもママ友にもプチ自慢的に話しましたが、あんまり役に立たない”へぇ~!“なことかも…。当時はそうでしたが、今は他の産地のゴマだと最近息子に聞きました。

 

【G4:Europe Project】

私は、あまりにも歴史が長く、取捨選択することも大変そうなので、息子には言いませんでしたが「ギリシアだけは選択してほしくないな」とEurope Projectが始まる前は思っていました。ところが、息子は「一番面白そうだったから」とギリシアを選択したのです。

地理や国旗の変遷などとっつきやすいテーマからどんどん調べていきましたが、ギリシアゆかりの人物や歴史的建造物がとても多く、それらを一つ一つ調べて取捨選択するのは、とても大変で、息子と一緒に、或いは息子が寝てからギリシアについて調べる日が続きました。その間にも当然他の教科の宿題もでていました。

 

【G5:Africa Project(Explorer Project)】

息子はHenry Morton Stanleyという人物を選択しました。「リビングストーンを見つけた人」と言われても、私にはにはピンときませんでした。ネットでは、英語で書かれたStanleyの情報はとても多いのに、日本語で書かれた情報はあまりにも少なく、日本語の情報を探すのがとても大変でしたが、stanleyについて書かれた日本語の児童書を発見し、読んで初めて色々なことが分かりました。

Henry Morton Stanleyはイギリス出身の探検家で、ナイル川の水源探査に行って行方不明になったDavid Livingstonの捜査に行き、発見の際に「Doctor Livingstone, I presume」という有名な言葉を発した(作り話という説もある)人物です。コンゴ川の上流から下流に下り、当時よく分かっていなかったアフリカの西から東に横断・探索をした人物としても有名です。彼の功績があまりにも大きいことはわかりましたし、コンゴ川・ナイル川は知ってるけれど、探検した範囲も広いし、時系列も経緯も複雑でよく解らないし、正確な場所もよく把握できていませんでした。

地理だけでなく、奴隷貿易など日本人には馴染みのない制度や文化・伝統がでてくるので、それを調べるのにも時間がかかりました。また、探検によって世界や探索された地域が受けた成果(恩恵・損失)など、立場や見方によって評価が異なるものまでリポートするので、当時のヨーロッパ諸国のアフリカ植民地支配(主に資源を目的にしたもの)や原住民への虐待なども避けて通れず、Explorerなんて夢のある壮大なロマン的なことを調べながらも、内容は必然的に息子の年齢ではなかなか理解しずらい容赦ないものもあって、非常に密度の濃い学習となりました。

このTermのSocial Studyの授業はこれにかかりきりで、家だけではなく授業の時間を使って自分の担当人物について調べて、何度か下書きをし、清書、発表まで、約2ヶ月を要しました。

 

 

 

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