東大・海外大学(HYP)合格・「日本語も英語も」のためにやったこと

アメリカの大学の入学審査(選考)

 
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2歳の息子をプリスクールに通わせることになった母。息子がセミリンガルにならないよう、「日本語も英語も」育てるために意識してやっていたこと、当時は意識してやっていなかったけれど、今になって“やって良かった”と実感していることを書いています。
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アメリカの大学に出願する時は、Common Appというサイトで、共通の出願フォームに自分の基本情報、課外活動や学校外での活動(受賞歴やボランティアなど)などを入力します。そして、GPA(学校の成績)、日本の統一テストに当たるSATのスコア、推薦状、共通エッセイ、そして留学生はTOEFLのスコアなどを登録します。別途、卒業生による面接がある大学もあります(国内で対応可能、リモートも)。TOEFLの要求スコアや推奨するスコアなどは別として、各大学は選考基準を公表していません(すべての大学かどうかは知りません)。一方で、College boardというサイトでは、大学に新入生のGPAやSATのスコアなどの分布が見られるので、大学が求めていると考えられるレベルを推測することはできます。

実際の選抜は、何かの数値基準で決まるのではなく、複数のAdmission Officerの個々の総合的な判断を元に多数決か何かで決まっているように聞きます。「海外大は各大学が欲しいと思う学生を選考するだけ。出願者は“自分がこの大学に入ったらメリットがありますよ”ということをアピールするだけです」という息子が通った高校の海外大進学担当の先生の話は印象的で、私は “就活”や“婚活”をイメージしました。大学が一定の基準を満たす生徒の中から、数値基準ではなく、欲しいと思う学生を選ぶ、SATスコア・TOEFLのスコア・GPA(学校の成績)に大差がなければ、エッセイを読んだ複数のAdmission Officerの感性で選ばれる。婚活や就活のように「相性」があり、まさに大学の選考は「選好」なのです。

大学が選考基準を公表していないので、巷には、いろいろな話があります。

・「昔は、ちょっとボランティア活動をしたことを書いておけば良かったけれど、今はそんな生徒はたくさんいるので、単にボランティア活動をしただけでは不十分。そこから何を得たかなどをエッセイに書くことが必要だ」

・「SATは、3回以上受けるとマイナスになり、3回のスコアが上り調子が良い」

・「奨学金の審査に合格していること自体が評価の対象」

などです。これまでの経験を踏まえた海外大進学塾のアドバイザーや、学校の海外大担当の先生の発言ですが、選考基準を明らかになっていない以上、本当にそれが正しいのかは結局判りません。

数値基準ではなく、「選好」で決まるので大学との相性が大切。まず、大学をよく知ることが大切です。大学のHPや学生・OBの話や活躍をWebで見るだけでなく、オープンキャンパスを利用して実際に見学したりします。大学のイメージや学生・OBの情報などから、大学が求めている学生像、そして自分がこの大学に合っているか?などを考えます。息子は、高1年の春休みに海外大学を数校訪問し、先輩学生に合って話を聞き、高3の1学期には行きたい大学を絞り込んでいました。高校3年の夏休みにはエッセイの準備をして、2学期に入るとほぼ毎日、海外大進学塾でエッセイの添削を受けました。何度も修正し、時には一から書き直すこともあります。その度に構成や内容について丁寧な指導を受けます。エッセイの評価基準がわからないこともあって、一旦「これでOK」となった内容を、翌日には「やっぱり変えよう」ということが、経験豊富なアドバイザーでも何度もあったそうです。基準が判らないと言っても、初めて取り組む生徒達よりは、はるかにエッセイの書き方や各大学の「選好」の傾向が解っているので、アドバイザーをとても頼りにしていました。でもゴールのない添削・指導に、息子は「どんな内容のエッセイが合格するかわからないんだから、これ以上考えても、良いものは出てこない」と判断し、そこで最終版としました。

数値基準ではなく、大学側の「選好」で決まるので、何校もの大学に出願します。共通エッセイ以外に大学毎のテーマのエッセイが求められることが多いので、出願する大学の数と共に提出するエッセイの数が増えます。SATスコア・TOEFLのスコア・GPA(学校の成績)受賞歴などで突出してない限りは、自分の書いたエッセイがAdmission Officerの目に止まることに期待するしかなく、より多くの大学に出願します。しかし、「大学によって学生に求めるものが違うので、エッセイは使い回してはいけない。そのためのリサーチでもある」と海外大進学担当の先生も海外大進学塾のアドバイザーも指導されるので大変です。(但し、本当に使いまわしが良くないのかは判りません。SNSには「使い回した」と書いているケースもあります。)結局、息子が最初に書き上げたエッセイは、海外大進学塾のアドバイザーから「Waitingにはならない。合格か不合格かハッキリ判断が分かれる」と言われたそうです。読む人によって、全く評価が分かれるエッセイを書いたのだとハラハラしました。幸い息子はこのエッセイで合格することができました。

このようにアメリカの大学の選考は、日本の大学入試とは全く異なる方法です。数値基準が示されないので、日本の入試に慣れている私たちにとっては透明性が感じられませんが、学生は「自分の魅力をアピール」し、大学は求める学生を「選好」するという仕組みなのです。だから、「選好」によって、IVYリーグの大学の中でも、学生によって合否が逆になったというケースは普通によくあるようです。

【SAT不採用について】

日本の大学入試は「試験の成績だけで合否が決まる」ので、ある意味「とても公平」という人がいて、私もずっとそう思ってきました。しかし、今は、少し違う印象をもっています。

最近、アメリカの大学では「共通テスト」にあたるSATの成績は、家庭の経済力の影響を受けているという認識から採用しないという動きが出てきています。アメリカの大学では、ダイバーシティが重要で、それを実現するためにminorityに対するaffirmative action(積極的な優遇措置)、初・中等教育の支援などを実施してきています。家族で初めて大学教育を受けるFirst generation college studentが優遇されたり、高額な学費を負担できなくても、優秀な学生が入学できるように減免制度を設けたりしています。

私が思うに、アメリカの大学が選考基準を明確にしていないのは、ダイバーシティなど「大学自らが良いと考える環境」を作るために、「大学が欲しいと思う学生を合格させるのであって、何らかの基準に従って公平に機械的に選考しているのではない」という事だと思います。SATスコアと家庭の経済力との相関が認識されて、SATスコアを選考要素に加えれば、大学が理想と考えるものではなく、偏った結果となることから採用しない大学がでてきているようです。

日本でも、東大生の親の年収が早慶を抜いたと言われて話題になったのはかなり前のこと。家庭の経済力が子供の成績に一定程度の影響があると解っていても、その影響よりも本人のやる気や親の意識の方が重要なので、公平だと考えていました。しかし、「一定レベルの教育費をかけることができる」状態だからこそ、日本の制度がとても公平だと思っていたのです。平等や公平は、その人の立ち位置によって見え方が違うと思います。

学校の成績(GPA)や課外活動、エッセイなどを評価するアメリカの大学の制度は、決して透明性は高くはないし、大学が欲しいと思う学生を合格させるので、公平からはかけ離れているけれど、それはそれで悪くない。偏差値ランキングで大学を決めるのではなく、学校ごとに「選好」が違うので、自分が高校時代までにやった活動を認めてくれて、自分の得意な分野や学びたいことを評価してくれる大学を探して、目指すのもいいと思います。早期英語の達成レベルによりますが、ネイティブ並みなら、小6で英検1級も狙えます。これだけの圧倒的なアドバンテージがあれば、、中高の過ごし方が全く違ってくるし、様々な選択肢が広がります。だから、我が家は当初、高校受験がターゲットでした。中学受験をすることになりましたが、中受シフトは、英語が喪失しない範囲(期間)だけにしました。

 

 

 

 

 

 

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